Macのカーネルパニックが起きたときの対処方法

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守屋ノブ

IT&科学ライター。趣味は難解なパズルを解くことと読書。

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はじめに

Macが現代で最も強力なコンピューターであることに疑う余地はありません。しかしながら、適切なメンテナンスを行わないと、不要データやバグによってMacが遅くなったり、応答しなくなるリスクがあります。 

CleanMyMacをダウンロードして、Macのクリーンアップを徹底的に行い、パフォーマンスを改善しましょう。これは、マシンの整理や最適化、そしてセキュリティ対策など、どのような問題が起きてもmacOSのスムーズな体験を実現できるようにしてくれるものです。 

この記事で解説している機能は、MacPawサイト版のCleanMyMacに関するものです。

Macを使っていていきなり再起動した経験はありますか?それはカーネルパニックかもしれません。Macのカーネルパニックはひとりでに直る場合もありますが、恒常的な原因がある場合は何回も再起動が発生します。そのたびに作業が中断するので困りますね。この記事ではMacのカーネルパニックが起きたときの対処方法について解説します。

Macが再起動し続けるのはなぜですか?

Macが再起動し続けるのはカーネルパニックという現象です。カーネルパニックとはmacOSの中核部分に存在するカーネルが一時的に正常に動作できなくなる現象です。そのままだとmacOSが動かないので、強制的に再起動してカーネルを元の状態に戻すという機能が働きます。よって、カーネルパニックが発生すると再起動するのです。

カーネルとは?

カーネルとは主にUNIX系のOSで使われる用語で、OSの中核部分を構成するソフトウェアを指します。macOSも源流を辿ればUNIX系なので、このソフトウェアをカーネルと呼ぶのです。

OSはカーネルの機能によってプロセスやメモリ、デバイスの制御をします。

例えば、アプリケーションはOSの上で実行されますね。そのときのアプリケーションを構成するプログラムの起動前や終了後の処理をするのもカーネルの役割です。

さらに、必要とするメモリ領域の割り当てや、CPUリソースの割り当て、プロセス間でのデータのやり取りの制御などもカーネルが行います。

Macのカーネルパニックの原因は何ですか?

Macのカーネルパニックの原因はそのときによって様々ですが、ほとんどは一時的なものであり勝手に再起動してそのまま修復される場合が多いです。

Macのカーネルパニックが頻発する場合は、恒常的な不具合の可能性があります。

多くはハードウェア同士の相性問題やアプリケーションの不具合、ハードウェア自体の故障などが原因です。これらは再起動しても解消するものではないため、何回も再起動が発生します。

また、カーネルパニックは以下のような変則的な発生の仕方をする場合もあります。

  • 特定のアプリケーションが特定の動作をしたときだけ発生する
  • バックグラウンドで起動しているアプリケーションが自律的に行った動作が原因で発生する
  • 全く発生しない期間が続いたり、急に頻繁に発生したりする

このような変則的な発生の仕方をする場合には、原因を突き止めるのは難しいため、慎重な調査が必要です。

カーネルパニックを止めるには?

Macのカーネルパニックを止めるには、まず原因を明らかにし、判明した原因を取り除く方法で行います。時間がかかる場合がありますが、焦らずに実施しましょう。

ソフトウェアアップデートをする

まずmacOSのアップデートが無いか確認しましょう。macOSを最新版にするとカーネルパニックが解消する可能性があります。

  1. Appleメニュー>システム環境設定>ソフトウェアアップデートを選ぶ
  2. アップデートが存在したら更新する

これでMacのカーネルパニックが修復するかどうか様子を見てみましょう。

周辺機器を全て取り外す

周辺機器を全て取り外し、Macのカーネルパニックが修復できるか見ましょう。一定期間そのままの状態で使用し、発生しなくなったなら周辺機器が原因です。一方、周辺機器を全て外したのに相変わらず発生する場合はMac本体側に原因があります。

周辺機器に原因があることがわかったら、どの周辺機器が問題なのか調べるため、1つひとつ周辺機器を繋げて、どの周辺機器を繋げたら発生するかを調べましょう。

セーフモードで起動する

セーフモードで起動してディスクの修復を試みます。まず、以下の操作を行い、セーフモードで起動します。

M1チップ搭載Macの場合

  1. Macの電源をOFFにする
  2. 電源ボタンを押しっぱなしにする
  3. 起動メニューが表示されたら起動ディスクを選択する
  4. Shiftキーを押しっぱなしにする
  5. 起動ディスクの下に「セーフモードで起動」と表示されるのでクリックする

Intelプロセッサ搭載Macの場合

  1. Macの電源をOFFにする
  2. Shiftキーを押しっぱなしにしてMacの電源をONにする
  3. ログイン画面が表示されたらShiftキーを離す

起動した後の操作

セーフモードで起動した後はしばらくそのまま使用し、カーネルパニックが発生するかどうか見ましょう。発生しない場合はセーフモードを終了して通常通り起動します。

セーフモードから通常の起動に復帰すると、それだけでカーネルパニックが解消する場合があります。もし解消しなかった場合は起動項目に問題がある場合が多いです。

起動項目の整理

起動項目とはMacにログインしたときに自動で起動するアプリのことです。ここまでの対策でカーネルパニックが解消しない場合はログイン項目に問題があるかもしれないので、どの項目が原因なのかを突き止めます。

原因の調査にはCleanMyMac を使いましょう。CleanMyMac はApple認定のMacのケアアプリで、起動項目を管理する機能が備わっています。

 
  1. CleanMyMac の無料版をダウンロードします。
  2. Macにインストールして、アプリケーションフォルダから起動します。
  3. サイドバーにある「パフォーマンス」>「スキャン」ボタンをクリックします。
  4. 「全てのタスクを表示」ボタン、またはログイン項目の推奨事項の「確認」ボタンをクリックします。
  5. ログイン項目を確認し削除したいアイテムを選択します。
  6. 右下の「削除」ボタンをクリックします。

サイドバーにある「パフォーマンス」>「スキャン」ボタンをクリックします

このようなステップでログイン項目を全て無効化しましょう。カーネルパニックが解消すれば、起動に関わるログイン項目のいずれかに問題があったということになります。どの項目に問題があるか、一つずつ有効にしてカーネルパニックが発生するか確かめましょう。

アプリケーションの削除

前述の方法で問題となっている起動項目が判明したら、起動項目に関連するアプリケーションを削除しましょう。アプリケーションの動作に問題があると、カーネルパニックが発生することがあります。問題のあるアプリの削除を検討してください。

アプリケーションを手動で削除する

アプリケーションを手動で削除するには、Finderを使い、以下のようにします。

  1. Finderを開く
  2. アプリケーションフォルダを開く
  3. 該当するアプリケーションを選び、ゴミ箱に入れる
  4. ゴミ箱を空にする

アプリケーションを自動で完全に削除する

手動でアプリをアンインストールすると不要なファイルやデータが取り残されてしまうため、CleanMyMac を使用して完全に削除することをオススメします。アプリのアンインストールの方法は以下の手順です。

  1. CleanMyMac をアプリケーションフォルダから起動します。
  2. サイドバーの「アプリケーション」>「スキャン」ボタンをクリックします。
  3. スキャン後の画面で「アプリケーションを管理」をクリックします。
  4. 左側の「アンインストーラ」>右側でアンインストールしたいアプリにチェックします。
  5. 右下の「アンインストール」ボタンをクリックします。

アプリケーションを自動で完全に削除する

これで不要なデータを残さずに、カーネルパニックの原因となっているアプリのアンインストールができました。

クラッシュログを見る

Macのカーネルパニックが発生したときのログを見れば、原因となっているアプリケーションがわかるかもしれません。クラッシュログを見るには以下のようにします。

  1. Finderを開く
  2. 以下の場所に移動する

/ライブラリ/Logs/DiagnosticReports

  1. 種類が「Crash Report」であるファイルを開く
  2. ログを読んで、どのアプリが原因か調べる

または、以下の方法でもクラッシュレポートが読めます。

  1. Launchpadから「コンソール」を起動します。
  2. サイドバーから、「クラッシュレポート」を選択します。 

ログは専門的な文字列で書かれているので、知識がない場合はほとんど意味がわからないかもしれません。しかし、その文字列の中に特定のアプリ名が含まれていたりすると、そのアプリが原因である疑いは強くなります。

まとめ

Macがカーネルパニックを起こすといきなり再起動するので驚くかもしれません。頻繁に発生する場合は何回も再起動するので、そのたびに作業が中断して非常に非効率です。問題の切り分けに時間がかかる場合もありますが、1つひとつ確実に可能性を調べていきましょう。

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