macOS Venturaにアップグレードすべき5つの理由と、アップグレードすべきでない2つの理由

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守屋ノブ

IT&科学ライター。趣味は難解なパズルを解くことと読書。

macOS Ventura(ベンチュラ)のベータ版がすでにリリースされています。しかし、アップグレードすべきかどうか悩んでいる方も多いでしょう。現状のVenturaには更新すべき理由が5つ、すべきでない理由が2つあります。それぞれの理由を考慮した上でアップデートを検討しましょう。

macOS Venturaにアップグレードすべき5つの理由

macOS Venturaにアップグレードすべき理由はたくさんありますが、中でも以下の5つの理由は特筆すべきものです。今までのMacには無かった便利な機能が新しく搭載されています。それぞれの機能を詳しく紹介します。

メールアプリの強化

従来、Macに標準で付いているメールアプリ(通称Appleメール)は優れたメールアプリでした。しかし、サードパーティー製のアプリにはよく付いているのにAppleメールに無かった機能として、以下のようなものがありました。

  • 送信取り消し
  • リマインダー
  • 送信予約(時刻指定)
  • リッチリンク
  • 検索機能向上

Venturaではこれらの機能が一気に追加され、Appleメールの機能が大幅に強化されました。

特にこれらの機能はビジネス用途でよく使われるものであり、従来のシンプルなメールアプリからビジネス用途にも使える高機能なメールアプリへと変貌を遂げたと言えそうです。

Safariのセキュリティ強化

従来、Safariは高速で軽快なブラウザとして知られていました。しかし、今回のVenturaへのアップデートでさらに機能が強化されます。

具体的には以下の機能です。

  • 共有タブ…他の人とタブを共有
  • 機能拡張の同期…他のデバイスのSafariと同期
  • より多くのウェブテクノロジーに対応…表現の幅が広がる
  • パスワード編集…ウェブサイトのパスワード要件に応じてSafariから提案されるパスワードを編集できる
  • 拡張機能のAPI追加…ディベロッパー向け。より多くの拡張機能が作成可能。

メインのブラウザとしてSafariを使っている人や、拡張機能のディベロッパーはVenturaにアップグレードしたほうがいいでしょう。

セキュリティの強化(パスキー導入)

Venturaからパスキーという新しいセキュリティの仕組みが導入されます。パスキーとはパスワードとは異なり、Macのデバイス内にローカルに保存されるキーワードです。

パスワードはWeb上のサーバーに保存されます。パスワードが漏れるのはサーバーがサイバー攻撃を受け、ハッカーの侵入を許してしまうからです。一旦パスワードが漏れると、同じパスワードを使い回しているサイトに芋づる式に侵入されてしまいます。

Venturaで新しく導入されるパスキーは、サイトごとに違う文字列が設定され、なおかつサーバー上には送らずローカルに保存されるので、漏れる可能性が低いです。

安全性強化のためにもVenturaに更新したほうが良いでしょう。

ステージマネージャの導入

Venturaの新しい目玉機能と言ってもいいのがステージマネージャです。ステージマネージャとはデスクトップの状況を素早く把握するための全く新しい機能になります。特にiMacのようなデスクトップ型のMacでは複数のアプリを立ち上げて並列に作業するケースが多いと思います。

そのようなマルチタスクを続けていると、デスクトップが煩雑になり、アプリを切り替えるのに手間がかかるでしょう。

そこでステージマネージャという新しい機能が登場しました。これは全てのアプリを1つのビューで表示し、ウィンドウを素早く切り替えられるものです。他にもアプリをグループ化したりデスクトップからファイルを探しやすくしたり、非常に利便性が向上する機能です。

集中して作業したいときにおすすめなので、ビジネスでMacを使っている人はVenturaへのアップグレードをおすすめします。

iPhoneカメラとの連携

Venturaのもう1つの目玉機能がiPhoneカメラとの連携です。VenturaにアップグレードすればiPhoneをWebカメラとして使えるようになります。

従来はiCloudを用いて写真をリアルタイムに転送することはできました。しかし、リアルタイムで映像を同期することはできませんでした。

VenturaではiPhoneをWebカメラとして用いることができるため、ぼかし効果やスタジオ証明効果、センターフレームなど高度なカメラ機能をMacで利用できます。

ビデオ会議や動画配信などを行っている人はいち早くVenturaを試してみるほうが良いでしょう。

macOS Venturaにアップグレードすべきでない2つの理由

macOS Venturaにはアップグレードすべきでない理由も存在します。具体的には以下の2つです。5つのメリットと2つのデメリットを考慮した上でアップグレードしましょう。

macOS Venturaの安全性の問題

今までの歴史から判断してmacOSをアップグレードすると必ず多くの不具合が出ます。ユーザーたちがSNSなどで数多くの不具合報告をし、AppleからパッチがリリースされてバグがFIXされていきます。

したがって、Venturaがリリースされてまもなくアップグレードすると、不具合発生の可能性が高くなるでしょう。ある程度時間が経つまでは1つ前のバージョンであるMontereyのほうがVenturaより安全と言えるでしょう。

厄介なのはどんな不具合が入っているのかわからないという点です。Macが使えなくなるような致命的な不具合が含まれている可能性もゼロではありません。

もし不具合が出たときの解決策の1つとしてCleanMyMac X をおすすめします。CleanMyMac XはApple公証のクリーンアップアプリですが、メンテナンスや最適化の機能が付属しており、不具合が出たときのトラブルシューティングツールとして役立ちます。

例えば不具合の典型的なパターンとして、既存のアプリとの相性が悪い場合があります。その際はアプリを削除すれば直る場合が多いですが、Macにはアプリ管理ツールが付属しておらず、設定ファイルや一時ファイルなどを綺麗に削除するのに手間がかかります。そのようなときにCleanMyMac Xが役立つのです、

  1. CleanMyMac X   の無料版をダウンロードします。
  2. 画面上の指示に従ってMacにインストールして、アプリケーションフォルダから起動します。
  3. サイドバーにある「アンインストーラ」をクリックします。
  4. 問題が発生しているアプリの左のチェックボックスをオンにし、アイコンの右のドロップダウンメニューから「削除」を選択します。
  5. 下部の「削除」ボタンを押します。

これで問題のアプリケーションを綺麗に削除できました。もしVenturaで不具合が出た場合はどのアプリケーションで不具合が出ているのか確認し、試してみましょう。

まだ正式版ではないため

macOS Venturaはまだ正式にリリースされたわけではありません。2022年7月現在でもアップグレードできますが、あくまでもベータ版です。ベータ版はもし不具合が出てもAppleの責任を追及することができず、自己責任となります。

ビジネス用のMacが1台しか無く、重要な作業をしなければいけない場合などはVenturaをアップグレードするのは慎重に検討したほうがいいでしょう。

まとめ

Venturaにはアップグレードすべき5つの理由と、すべきでない2つの理由が存在します。それぞれの理由を総合し、自分の状況を踏まえてアップグレードを判断しましょう。ベータ版のうちは基本的に不具合が発生しても自己責任になります。

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