Macのメモリを解放する方法

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守屋ノブ

IT&科学ライター。趣味は難解なパズルを解くことと読書。

Macの中にはメモリを増設しにくいモデルも存在します。メモリ使用量が多い場合は節約しないといけません。さもないとMacの不調の原因となります。今回はMacのメモリ使用量を減らす方法について解説します。

メモリ(RAM)とは?

RAMとは「Random access memory」の略称で、日本語では「主記憶装置」とか「メモリ」とも呼ばれます。一方でSSDやハードディスクドライブ、光学ドライブなどは「補助記憶装置」と呼びます。

RAMはプロセッサが演算を行うときに直接読み書きできる記憶装置です。補助記憶装置は大容量ですが、プロセッサが直接読み書きはできません。そのため普段は大容量の補助記憶装置に保存しておいて、プロセッサがデータを使うときだけRAMに移して使うという動きをします。

つまり人間に例えると、補助記憶装置は本棚で主記憶装置はデスクのようなものだと言えます。

メモリ使用量が多い場合、さらにRAMを追加できますか?

メモリ使用量が多い場合、最も確実な解決策はRAMを増設することです。しかし、MacでRAMを追加できるかはモデルによります。Macの中でも2012年以降のMacBook、MacBook Pro、MacBook Air、およびM1チップのiMacはRAMの増設ができません。Intel製プロセッサのiMacにはRAMを増設できるモデルがあります。RAMを増設できないモデルを使用している人は、ソフトウェア的な手段でRAMを節約する必要があるでしょう。

Macでメモリー使用状況を確認する方法

まず、自分のMacで現在のメモリー(RAM)の使用状況を確認してみましょう。

  1. Launchpadを開く
  2. アクティビティモニタを開く
  3. 上部のタブで「メモリ」を選ぶ

この手順を行うと、上記の画面が表示され、アクティビティモニタの下部にメモリ使用量が表示されます。以下、各項目の説明です。

  • 物理メモリ:搭載されているRAMの総量。
  • 使用済みメモリ:使用されているRAMの量。
  • キャッシュされたファイル:効率化のためにキャッシュされているファイルの量。
  • スワップ使用領域:RAMに空きを作るために補助記憶装置に一時的に移している未使用ファイルの量。
  • アプリケーションメモリ: アプリが使用しているRAMの量。
  • 確保されているメモリ: macOSの動作に必要なRAMの量。
  • 圧縮: RAMの空きを増やすために圧縮されたファイルの量。

また、左側にはグラフィカルなメモリプレッシャーが表示されています。メモリプレッシャーが緑のときは正常、黄色になると空き容量が少なくなっていて、赤になるとRAMが不足しています。総合的なRAMの負荷が表現されているので、RAMが不足していないかどうかはメモリプレッシャーで判断するとよいでしょう。

MacのCPU使用率を確認する方法

CPU使用率もアクティビティモニタで確認できます。

  1. Launchpadを開く
  2. アクティビティモニタを開く
  3. 上部のタブで「CPU」を選ぶ

このような手順を行うとCPU使用率が以下のように分類されて表示されます。

  • システム
  • ユーザ
  • アイドル状態

表示された画面の下部をみてください。このうち、システムとユーザの数値を足したものがCPU使用率です。

Macのメモリ(RAM)を解放する方法

MacのRAMを解放するには2通りの方法があります。1つは自動で解放する方法、もう1つは手動で解放する方法です。

自動でメモリを解放する方法

たったワンクリックでRAMを解放できるMacのクリーニングアプリCleanMyMac Xをお使いください。グラフィカルな操作画面で、シンプルに、手間がかからず、素早くRAM(メモリ)を解放できます。

  1. CleanMyMac X の無料版をダウンロードします。
  2. 画面上の指示に従ってMacにインストールして、アプリケーションフォルダから起動します。
  3. サイドバーにあるメンテナンスをクリックします。
  4. 画面上部にある「RAMを解放」にチェックを入れます。
  5. 画面下部の「実行」をクリックします。

これだけでCleanMyMac Xが自動的にRAMを最適化し、使っていないRAM領域を解放してくれます。

手動でメモリを解放する方法

手動でメモリを解放する方法を紹介します。

方法1.アクティビティモニタからメモリ(RAM)を解放する方法

アクティビティモニタにはアプリを終了する機能がついています。これを使えば、メモリ使用量の多いアプリだけを終了できます。

  1. Launchpadを開く
  2. アクティビティモニタを開く
  3. 上部のタブで「メモリ」を選ぶ
  4. 列見出しで「メモリ」をクリックしてRAM使用量順にソートする
  5. 使用量の大きいプロセスを選択する
  6. ウィンドウ上部中央付近の×印をクリックする
  7. 表示された画面で「終了」をクリックする

このようにするとRAM使用量の大きいアプリを強制終了できます。たとえば、上記の画面では「Slack Helper(Renderer)が終了できました。

方法2.ターミナルから圧縮メモリを解放する方法

アクティビティモニタを使った方法ではアプリを終了させなければRAM解放できません。しかし、ターミナルを使えば、アプリを終了させずに圧縮メモリを解放できます。

  1. Launchpadを開く
  2. ターミナルを選ぶ
  3. 「sudo purge」と入力しReturnを押す
  4. Macの管理者パスワードを入力する

このようにすると圧縮メモリが解放されます。

方法3.Macを再起動する

Macの再起動もメモリの解放に効果的です。Macを再起動すると、Macが現在使用しているメモリをリセットするため、メモリの一部も解放されます。

  1. 左上のアップルマークをクリックします。
  2. 「再起動」をクリックします。

方法4.起動時のRAMを節約する方法

RAMの空き容量が少なくなりやすいのは、起動時に多くのプロセスが自動的に起動しているのが原因の可能性があります。CleanMyMac Xを使って定期的に起動するプロセスを整理しましょう。

  1. CleanMyMac Xをアプリケーションフォルダから起動します。
  2. サイドバーから「最適化」を選びます
  3. 下部にある「XX件の全ての項目を表示…」をクリックします。
  4. 「起動エージェント」の項目から使用しないプロセスを選択します
  5. 「ログイン項目」の石目から使用しないアプリを選択します
  6. 下部にある「削除」をクリックします。

これで不要なプロセスがMac起動時に勝手に起動することはなくなりました。定期的にこの手順を実施してクリーンアップしましょう。

方法5.Chromeのメモリ使用量を減らす方法

とくにRAMの使用量が大きいアプリとしてGoogle Chromeが挙げられます。Chromeのメモリ使用量を減らすだけでメモリプレッシャーが改善する場合があります。Chromeのメモリを節約する方法は以下の通りです。

  • タブを開きすぎない
  • キャッシュや履歴を削除する
  • 不要な拡張機能を削除する

方法6.ゴミ箱を整理する

不要なファイルをゴミ箱に入れたまま、長時間放置してしまうこともMacのメモリを圧迫する原因です。空き容量を確保するために、定期的にゴミ箱のファイルを削除しましょう。

  1. Dockの「ゴミ箱」アイコンをクリックします。
  2. 右上にある「空にする」ボタンをクリックします。

方法7.ディスクスペースを解放

Macのディスクスペースを解放することも、Macのメモリが不足しているときに推奨される解決策です。RAMが足りなくなった場合、Macではドライブの空き容量に依存した形でアプリの処理を継続します。Macの処理速度を保つためには、20%程度の空き容量は確保しておくのがよいでしょう。ストレージの空き容量確認は以下の手順で実施してください。

  1. 左上のアップルマークをクリック>「システム設定…」をクリックします。
  2. 左側の「一般」>右側の「ストレージ」をクリックします。

ストレージ容量の内容に従い、以下のようなデータを削除することで容量を解放できます。

  • 動画などの大きなファイル
  • 古いダウンロードデータ
  • 使用していないアプリ

定期的にMacのクリーンアップをしましょう

CleanMyMac Xを使って定期的にMacのクリーンアップをしましょう。ストレージにシステムジャンクや不要なキャッシュ、使用しないアプリケーションなどが残っていると、空き容量を圧迫しMacの動作が不安定になる要因となります。これらは一旦消去しても時間が経つとまた溜まってしまうため、定期的にクリーンアップすることが大事です。

まとめ

Macは物理的にメモリ増設がしにくいモデルもあります。その場合はソフトウェア的な手段で定期的にメモリー(RAM)の解放をしたほうがよいでしょう。アクティビティモニタやターミナルを使って解放できますが、より手軽な手段を求めるならCleanMyMac Xをおすすめします。

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